CVA患者さんを評価するとき、あなたの挙げた問題点は何になっていますか?
もしかすると、「麻痺側の随意性低下」となっていませんか?
この「麻痺側の随意性低下」は、捉え方によってポジティブにもネガティブにもなりえます。
ネガティブな例を挙げます。
麻痺側の随意性低下を、「脳の器質的変化によるもの」とすると、
動きやすくなるためには、脳の回復が必須となります。
リハビリで介入できる幅が、セラピスト自身によって、評価の段階で狭くなってしまうのです。
もっと具体的な例を挙げます。
あるCVA患者さんは、歩行時に下肢の振り出しが弱く、問題となっていました。
この振り出しの弱い原因を、脳の器質的変化とするならば、
下肢の振り出しを大きくするためには、脳の回復が必要となります。
これでは、もしこのCVA患者さんが慢性期にある場合、
歩行の改善は期待できないということになります。
一方で、下肢の振り出しが弱い原因を、非麻痺側に見出せるのであれば、
介入するポイントは非麻痺側にあるかもしれないという考え方ができます。
同じCVA患者さんの歩行でも、どう捉えるかによって、
できることが何もないのか、
こんな介入をすればよくなるかも
となるのか、180度違った見方ができます。
前向きなものの見方をするためには、介入するための引き出しが必要です。
介入方法がないにも関わらず、前向きなものの見方をすることは難しいでしょう。
評価ができるようになるということは、実は介入の引き出しを増やすことと同じことなのです。
お読みいただきありがとうございました。
CCRA【脳卒中包括的リハビリテーションアプローチ】認定インストラクター
関西支部代表
岡澤 頼宏
PS:CVA患者さんへの介入の引き出しが増やしたいというあなたにはこちらのセミナーをおススメします。
きっとあなたの臨床の視点を広げるきっかけとなるでしょう。