中枢の勉強って得意ですか?
僕は苦手でした。
あの神経の伝導路のイラストを見ると、「またあれかぁ~」と敬遠したくなっていました。
あのイラストとはこちら↓↓
なにが苦手かというと、
「どうせMRIを見れる環境じゃないしな。」
「生活期だし、あんまり関係ないかな。」
という感じです。
もちろん解剖学や生理学が大切なのはわかります。
同時に疑問も感じていました。
「本当に狙った伝導路に感覚入力できているのかな」という疑問です。
「色々いうけど検証できへんやん。」
というのがとっつきにくい原因なのです。
それは臨床で得られる変化が、
自分の介入している結果だと信じられないからなのだと思います。
なので僕はどちらかというと運動学、解剖学が好きです。
なぜなら、どちらも目に見える学問だからです。
目に見えない生理学はなんとなくとっつきにくい印象があります。
しかし僕は現在、訪問リハビリに従事しています。
バリバリの生活期、いわゆるプラトーの時期です。
生活期で働くからこそ感じます。
生活期では自然治癒力による変化は乏しいです。
状態にあわないアプローチでは何も変化は得られません。
しかし状態に合うアプローチをおこなえば変化がみられます。
生活期だからこそ、自分のおこなっていることの検証がおこなえるのです。
今の僕の職場環境では、MRIを見ることはまったくといっていいほどありません。
しかしあの神経の伝導路を理解することは大事だと思います。
なぜかというと、知るからこそ介入できる部分がわかるからです。
神経の伝導路は交叉し反対側へ向かうもの、同側へ向かうもの、両側性のものがあります。
脳の損傷のため、一側の伝導路に障害を受けていても、
対側・両側性の伝導路への感覚入力をきっかけにアプローチすることができます。
知識は前向きな考え方をするために必要だと考えています。
「〇〇してもしょうがない」ことを証明するための知識って、
どうも学ぶ意欲が湧きません。
(もちろん必要なことではありますが)
「これはできないけど、これならできる」
という前向きな提案ができてこそのリハビリ職だと思います。
もちろん理論だけではなく、具体的な介入まであってこそだとは思いますが。
お読みいただきありがとうございます。
CCRA【脳卒中包括的リハビリテーションアプローチ】
関西地域担当講師
認定理学療法士(地域理学療法分野)
岡澤 頼宏