動きにくいCVA患者さんはもしかすると氷の上にいるのかも

2018年01月14日 admin_ccra

こんにちは。CCRA関西地域担当講師の岡澤です。

 

 

あなたは、スキーやスノボ、スケートなど、冬スポーツはしますか?

 

 

僕は唯一チャンスがあった、学校でのスキー教室をインフルエンザで休んでしまい、

その後するきっかけがまったくありませんでした。

 

 

一度だけスケートに行きましたが、それはそれはひどいものでした。

 

 

身体をこわばらせて、ろくに滑ることができず、ひっくり返ることの連発でした。

 

 

「まわりは割とすいすい滑ることができるのに、どうして自分はこんなに動けないんだろう」

と思ったものです。

 

 

 

 

ところで、僕のスケートとは比べる次元は違いますが、

CVA患者さんも身体が動きにくい方が多いですが、それはなぜでしょうか?

 

 

 

僕は新卒~若手の頃、CVA患者さんが動きにくいのは、

100%脳細胞の損傷が原因だと信じていました。

 

 

ですので、リハビリの方向性は、残存能力を活かすことのみだと考えていました。

 

 

例えば寝返りが自力では不十分な方の場合、

寝返るための活動を起こす神経経路が支障をきたしているため、

しっかり寝返ることができないと考えていました。

 

 

そうなるとアプローチの方向性はおのずと、環境設定に限られてきます。

 

 

僕は訪問リハビリに従事しているので、

利用者さんと関わる期間は、入院日数が限られている入院・老健と比較すると長いです。

 

 

長く関わるだけに、多角的なアプローチを継続的におこなっていく必要があります。

 

 

環境設定によるADLの改善は、提案し、試してみるという流れでいくと、

さほど長い期間改善が期待できるものではありません。

 

 

身体機能にあわせて環境設定もおこなっていくことで、

関われば関わるほど、利用者さんのADLを向上させることができます。

 

 

そう考えると、生活期CVAの患者さんに関わる際、身体機能に対するものも含めた、

多角的なアプローチができないと、すぐに行き詰ってしまうことになるのです。

 

 

CVA患者さんのリハビリに関わる上で必要な考え方として、

動けない・動かしにくい原因を探す視点を知る必要があるのです。

 

 

例えば、先ほど例に挙げた、

寝返りが行いにくいCVA患者さんの場合、

寝返るための筋力向上を図るためには、

筋力発揮をおこなうための下地作りが前提となります。

 

 

 

その下地こそ、支持基底面です。

 

 

姿勢制御がうまくはたらかないCVA患者さんは、

身体を支持基底面になじませることが苦手です。

 

 

そこに支障をきたしていると、筋活動がより発揮しにくくなります。

 

 

ツルツルの氷の上でスケート靴をはいて立つことと、

フローリングの床の上で裸足で立つことでは、氷の上の方が不安定となります。

 

 

 

 

 

氷の上では、きっと身体をこわばらせて立つでしょうから、

その状態でさらになにかしらの活動・動きをおこなおうとしてもうまく動けないでしょう。

動こうとしても、変な動きになったり、

ぎこちない動きになることは想像しやすいでしょう。

 

 

 

CVA患者さんが動きにくい原因は、このように脳神経の損傷ひとつではないのです。

 

 

 

氷の上で動けるようにといっても、

氷の上で動く練習をするよりも、

氷ではなく、少しでも動く環境をフローリングに近づけるほうが、

動けるようになる可能性は高くなると思いませんか?

 

 

 

多角的に考えること、

それがCVAに限らず、

患者さんのリハビリをよりよいものにするためには必要なことだと考えます。

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

PS:とはいえ具体的な関わりはなかなか考えるのは難しいもの。CCRAで考えるCVAに対するアプローチはこちらで体験することができますよ。

>>>新人から知っておきたい脳卒中片麻痺に対するアプローチ方法

 

 

 

CCRA関西地域担当講師

認定理学療法士(地域理学療法分野)

岡澤 頼宏